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印紙税とは?いくらから必要?金額一覧と計算方法をわかりやすく解説

印紙税の仕組みと、不動産売買契約書・請負契約書・領収書の印紙税額一覧表を掲載。軽減税率や電子契約の扱い、貼り忘れた場合のペナルティまで解説します。

印紙税とは

印紙税は、契約書や領収書などの課税文書を作成したときに課される国税です。印紙税法で定められた20種類の文書が課税対象となり、文書に記載された金額に応じて税額が決まります。

納税方法は、文書に所定の金額の収入印紙を貼り付け、消印(割印)を押すことで行います。収入印紙は郵便局やコンビニエンスストアで購入できます。

印紙税が必要な文書の種類

印紙税法では、第1号文書から第20号文書まで課税文書が定められています。日常的によく使われる代表的な文書は以下のとおりです。

号数文書の種類具体例
第1号不動産等の譲渡に関する契約書不動産売買契約書、土地賃貸借契約書
第2号請負に関する契約書工事請負契約書、広告契約書
第5号合併契約書・吸収分割契約書合併契約書
第7号継続的取引の基本となる契約書売買取引基本契約書、業務委託契約書
第17号金銭又は有価証券の受取書領収書、レシート

※ 上記は代表的なものの抜粋です。第7号文書(継続的取引の基本契約書)は記載金額に関わらず一律4,000円の印紙税がかかります。

不動産売買契約書の印紙税額一覧(第1号文書)

不動産の売買契約書は第1号文書に該当します。通常税率と軽減税率(2027年3月31日まで)の金額は以下のとおりです。

契約金額通常税率軽減税率
1万円未満非課税
10万円以下200円200円
50万円以下400円200円
100万円以下1,000円500円
500万円以下2,000円1,000円
1,000万円以下10,000円5,000円
5,000万円以下20,000円10,000円
1億円以下60,000円30,000円
5億円以下100,000円60,000円
10億円以下200,000円160,000円
50億円以下400,000円320,000円
50億円超600,000円480,000円

※ 軽減税率は、2027年(令和9年)3月31日までに作成される不動産譲渡契約書に適用されます。記載金額が10万円以下の文書は軽減の対象外です。

請負契約書の印紙税額(第2号文書)

工事請負契約書などの請負に関する契約書は第2号文書に該当します。通常税率は不動産売買契約書と一部異なります。建設工事の請負契約書については、2027年3月31日まで軽減税率が適用されます。

契約金額通常税率
1万円未満非課税
100万円以下200円
200万円以下400円
300万円以下1,000円
500万円以下2,000円
1,000万円以下10,000円
5,000万円以下20,000円
1億円以下60,000円
5億円以下100,000円
10億円以下200,000円
50億円以下400,000円
50億円超600,000円

※ 建設工事の請負契約書で契約金額が100万円を超えるものには、不動産売買契約書と同様の軽減税率が適用されます(2027年3月31日まで)。

領収書の印紙税額一覧(第17号文書)

領収書(売上代金に係る金銭の受取書)は第17号文書に該当します。受取金額が5万円未満であれば非課税です。

受取金額印紙税額
5万円未満非課税
5万円以上 100万円以下200円
100万円超 200万円以下400円
200万円超 300万円以下600円
300万円超 500万円以下1,000円
500万円超 1,000万円以下2,000円
1,000万円超 2,000万円以下4,000円
2,000万円超 3,000万円以下6,000円
3,000万円超 5,000万円以下10,000円
5,000万円超 1億円以下20,000円
1億円超 2億円以下40,000円
2億円超 3億円以下60,000円
3億円超 5億円以下100,000円
5億円超 10億円以下150,000円
10億円超200,000円

消費税額が明確に区分記載されている場合、税抜金額で印紙税の判定を行います。例えば、税込54,780円(税抜49,800円+消費税4,980円)の領収書は、税抜金額が5万円未満のため非課税です。

軽減税率について

不動産譲渡契約書(第1号文書)と建設工事請負契約書(第2号文書)については、2027年(令和9年)3月31日までに作成されるものに軽減税率が適用されます。通常税率の約20〜50%程度の軽減となっており、特に高額の契約では大きな節税効果があります。

なお、軽減税率の対象となるのは記載金額が10万円を超える文書に限られます。10万円以下の文書には通常税率(200円)が適用されます。

電子契約なら印紙税は不要

印紙税法は紙の文書に対して課税される仕組みです。そのため、PDF等の電子データで作成・交付する電子契約や電子領収書には印紙税がかかりません。国税庁も、電子的に作成された文書は課税文書に該当しないとの見解を示しています。

高額な不動産取引や建設工事の請負契約では、印紙税だけで数万円〜数十万円になることもあるため、電子契約への移行は大きなコスト削減につながります。

印紙を貼り忘れた場合の過怠税

課税文書に収入印紙を貼り付けなかった場合、過怠税が課されます。過怠税の金額は以下のとおりです。

ケース過怠税の金額
税務調査で貼り忘れが発覚した場合本来の印紙税額の3倍(本来の税額+その2倍の過怠税)
自主的に申し出た場合本来の印紙税額の1.1倍
消印を忘れた場合消印されていない印紙の額面金額と同額

印紙を貼り忘れても契約書自体は有効です。ただし過怠税は損金(経費)に算入できないため、必ず適切に印紙を貼りましょう。貼り忘れに気づいた場合は、自主的に税務署に申し出ることで過怠税を1.1倍に抑えられます。

よくある質問

Q. 収入印紙はどこで買えますか?
郵便局、法務局、コンビニエンスストア(主に200円の印紙)で購入できます。高額の印紙は郵便局や法務局で取り扱っています。コンビニでは200円の収入印紙のみ販売している場合が多いです。
Q. 契約書を2通作成した場合、印紙は2通分必要?
はい、印紙税は文書1通ごとに課税されます。契約当事者がそれぞれ1通ずつ保管する場合は2通分の印紙が必要です。一方をコピー(写し)とし、原本は一方のみが保管する方法を取れば1通分で済みます。ただし、コピーに署名・押印をすると課税文書とみなされる場合があります。
Q. 印紙税に消費税はかかりますか?
収入印紙の購入は非課税取引です。印紙税自体は国税であり、消費税はかかりません。ただし、金券ショップなどで購入した場合は消費税の課税対象になることがあります。