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相続税の計算方法|基礎控除・税率表・配偶者控除をわかりやすく解説

相続税の計算手順を基礎控除・法定相続分・税率表・配偶者の税額軽減を含め、ステップごとにわかりやすく解説します。

相続税とは

相続税は、亡くなった方(被相続人)の財産を相続したときにかかる税金です。遺産の総額が基礎控除を超える場合に課税されます。国税庁の統計では、相続税の課税対象となるのは亡くなった方の約10%で、約91%は基礎控除の範囲内で課税されません。

相続税の計算手順

相続税の計算は以下の4ステップで行います。

  1. 遺産総額を算出:不動産・預貯金・有価証券などの財産から、債務・葬儀費用を差し引きます
  2. 基礎控除を差し引く:3,000万円+600万円×法定相続人の数
  3. 法定相続分で按分して税額を計算:課税遺産総額を法定相続分で分け、各人に税率を適用して合算
  4. 実際の取得割合で按分し、控除を適用:配偶者の税額軽減などを差し引く

基礎控除の計算

基礎控除 = 3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数

法定相続人の数基礎控除額
1人3,600万円
2人4,200万円
3人4,800万円
4人5,400万円
5人6,000万円

法定相続分

法定相続分は、民法で定められた相続割合です。相続税の計算(ステップ3)では、この法定相続分で課税遺産総額を仮に按分します。

相続人の組み合わせ配偶者
配偶者+子1/21/2(均等分割)
配偶者のみ全額
子のみ全額(均等分割)

相続税の税率表

法定相続分に応ずる取得金額税率控除額
1,000万円以下10%なし
3,000万円以下15%50万円
5,000万円以下20%200万円
1億円以下30%700万円
2億円以下40%1,700万円
3億円以下45%2,700万円
6億円以下50%4,200万円
6億円超55%7,200万円

計算例:遺産1億円、配偶者+子2人の場合

  1. 基礎控除 = 3,000万円 + 600万円 × 3人 = 4,800万円
  2. 課税遺産総額 = 1億円 − 4,800万円 = 5,200万円
  3. 法定相続分で仮に按分:配偶者 2,600万円、子1人あたり 1,300万円
  4. 各人の税額:配偶者 340万円、子1人あたり 145万円 → 合計 630万円
  5. 配偶者の税額軽減を適用すると、配偶者の税額は0円。法定相続分どおりの取得の場合、子1人あたり 157.5万円で、合計納税額は 315万円

配偶者の税額軽減

配偶者が相続した財産のうち、法定相続分または1億6,000万円のいずれか大きい金額までは相続税がかかりません。配偶者控除とも呼ばれ、配偶者の生活保障を目的とした制度です。

配偶者の税額軽減を利用するには相続税の申告が必要です。基礎控除以下でも、配偶者控除を適用する場合は申告が必要になります。

主な税額控除・特例

  • 未成年者控除:18歳未満の相続人は (18歳−年齢) × 10万円を控除
  • 障害者控除:85歳未満の障害者は (85歳−年齢) × 10万円(特別障害者は20万円)を控除
  • 小規模宅地等の特例:一定の要件を満たす居住用・事業用宅地は評価額を最大80%減額
  • 生命保険金の非課税枠:500万円 × 法定相続人の数

よくある質問

Q. 相続税がかからないのはいくらまで?
法定相続人が1人の場合は3,600万円、2人の場合は4,200万円、3人の場合は4,800万円までが基礎控除の範囲内で非課税です。基礎控除額は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で計算します。
Q. 相続税の申告期限は?
被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10ヶ月以内です。申告と納税の期限は同じです。
Q. 配偶者は相続税がかからない?
配偶者が取得した財産が法定相続分以下、または1億6,000万円以下であれば配偶者の税額軽減により相続税はかかりません。ただし、この軽減を受けるには相続税の申告が必要です。